工作機械主要7社の8月受注実績17%増 内外で設備投資進
日刊工業新聞社が11日まとめた8月の工作機械主要7社の受注実績は前年同月比17.5%増の361億6400万円だった。
国内外の幅広い業種で設備投資が進んだ。8月は稼働日が少なく前月比減になる傾向があるが、オークマは全体と国内が、牧野フライス製作所とツガミは国内が7月を上回った。9月以降についてオークマは「よほどの政治リスクがなければ良い状態が続きそうだ」と手応えを感じる。
8月は特定の産業分野に限らず、旺盛な設備需要があり、回復が遅れた大型機も「多かった」(三菱重工)。
オークマは前月比4.6%増、国内は同4.3%増だ。半導体、自動車、航空機、エネルギー、一般機械と幅広く受注を重ね、門型加工機が「各地域で入った」と大型機が上向いた。
牧野フライスは8月の最高額を記録し、国内は同9.4%増と2ケタ近い伸びだ。国内外ともに自動車をはじめとした部品向けが好調。米国はこれまで航空機向けに偏りがあったが、広範囲で好調だった。
自動車はOKKが「国内で堅調が続いている」だけでなく、イタリア、トルコも好況だった。
ジェイテクトは中国で生産ラインを複数社から受注した。
中国シェア首位のツガミは「8月は毎年大きく減少するが、今年はさほど減らなかった」と足元が好調だ。中国の先行きについては「夏季休暇明けの9月実績を見て判断したい」と慎重な姿勢だ。