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- 2020年11月25日
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機械工具上場商社9社と、製造業向けのネット通販上場企業2社の20年4‐9月期決算が出そろった(トラスコ中山、MonotaROは1‐9月期、NaITOは8月期)。コロナの影響で工場の稼働率の低下や設備投資減が響き、機械工具商社では7社が二けた以上減収となる厳しい決算となった。一方、対面せずに済むネット通販は巣ごもり需要を掴むなど堅調を維持した。通期予想では、コロナの感染再拡大の懸念は残るものの、最悪期は脱したとの意見が多く、回復基調にある。
コロナウイルスの影響が直撃した今決算。特に厳しかったのが、工作機械や切削工具だ。日本工作機械工業会(日工会)の受注は5月の512億円を底に8月まで600億円台と低迷した。受注から売上計上まで時間がかかるため、工作機械に強い商社では大きくマイナスに響いた。
山善の国内の機械事業部の売上高は270億円と前期比で40%ダウン。ユアサ商事でも、工作機械事業の売上高は407億円と33%減少した。フルサト工業の工作機械事業は42%減少し、54億円となった。
コロナで工場の稼働率が低下したことにより、切削工具の需要も大幅に減少した。日本機械工具工業会の統計によると、4‐9月期の生産は前年比で3割強ダウンし、販売も低迷した。このため、切削工具に強いNaITOの切削部門の売上高は89億円と23%減少。Cominixの切削工具事業の売上高も59億円と22%マイナスとなった。
一方、対面を主とする機械工具の販売に比べ、コロナ禍でも人と接触する必要が少ないネット通販向けは堅調を維持した。MonotaROは販売先のすそ野が広いため、単純に比較しづらいが、1‐9月期の売上高は1148億円と18・8%伸びた。ミスミグループ本社の製造業向けの流通事業「VONA事業」は、中国が堅調だったこともあり、売上は644億円の8%減にとどまった。トラスコ中山のeビジネスルートは12・3%増の286億円となったほか、ホームセンタールートが18・9%増の125億円となり、巣ごもり需要を上手くつかんだ。
機械工具上場商社にとっては、今期は厳しい結果となったが、最悪期を脱したとの見方は強い。日工会の受注額は9、10月と連続で800億円を超えた。10月以降の商社の売上増に貢献してくるはずだ。切削工具についても、機械工具工業会の数字によると、単月ベースでは7月以降の生産は回復基調にある。
コロナウイルスの「第3波」の懸念は残るが、通期売上高をユアサ商事が4500億円、フルサト工業は919億円とするなど、全社とも下期は上期を上回る数字を予想するなど、回復を見込んでいる。
- 2020年11月25日
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- 2020年11月24日
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オーエスジーは、マザー工場のひとつである新城工場を「NEO(ネオ)新城工場」にリニューアルし、デジタル技術を駆使して超多品種少量生産を実現した。次世代を支える技術を詰め込んだ基幹工場が誕生した。
キャッチフレーズは「ゼロワンファクトリー」。製造工程をゼロから考え直し、長年培ってきた「巧の技」や「研削加工技術」と「最新のデジタル技術」を融合。生産性とアウトプットの最大化を目指す。「お客様に選んでもらえるよう競争力、QCDを実現する」としている。
超硬ドリル、超硬タップ、ハイスドリル、ハイスエンドミルを月当たり5400種類、7700ロット生産する。月当たり生産能力は、6000種類、8000ロット、70万本以上。ロットの大小に関わらずQ・C・Dを満足させる生産体制を目指す「OSG4・0」プロジェクトの一環として省人化・デジタル化を進めた。顧客、営業、設計、製造のデジタル情報を繋ぐOPDM(OSG Product Data Management)の構築を進め、受注力強化、利益最大化を目指す。
加工機ごとの稼働率、生産スケジュール、生産状況、流動数など生産情報を見える化し、収集したデータを分析。徹底的に生産の無駄を省き、状況に応じた最適な組み入れを行うことで標準品、特殊品ともにリードタイムの短縮を目指している。10月には生産管理システムの新バージョンを導入。次世代型の複合研削盤と自動検査装置も開発している。
また、材料、加工履歴など測定値を品質情報としてサーバーで一元管理し、トレーサビリティーの確保を図っている。設備の予知保全体制も整備した。工場全体の中心となる位置には、彫刻家・三澤憲司氏による鎖のモニュメント「地球を吊る」を設置した。高さ8・5m、重さ約4トンのステンレス製の鎖で、地球を吊っているイメージ。
NEO新城工場の概要
敷地面積 :11万2000㎡
月産生産本数 :70万本
月間生産品種 :6000種
月間生産ロット :8000ロット
生産品目 :超硬ドリル、超硬タップ、ハイスドリル、ハイスエンドミル
工場従業員数 :600人
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月24日
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- 2020年11月19日
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日本工作機械工業会が発表した2020年9月分の工作機械受注額(確報値)は、前年同月比15・0%減の840億99百万円となり、24か月連続で減少した。前月比は23・7%増と2か月ぶりに増加し、8か月ぶりの800億円超えで本年の最高額となった。
9月は、年度上期の期末効果に加え、中国市場の受注増のほか、国内外で自動車関連需要の受注がみられた。
内需は、前年同月比34・3%減の302億70百万円となり、22か月連続で減少。前月比は31・2%増と2か月ぶりに増加し、6か月ぶりの300億円超えとなった。水準は依然低いものの、期末効果に加え、全11業種すべてで前月を上回るなど、5月を底に回復傾向が継続している。
内需の主要業種では、一般機械向けが6か月ぶりの120億円超えとなった。自動車向けは、自動車部品、完成車とも前月を上回り、6か月ぶりの70億円超え。航空・造船・輸送用機械向けも6か月ぶりの10億円超えとなった。
外需は、前年同月比1・7%増の538億29百万円となり、24か月ぶりに増加へ転じた。前月比も19・9%増で、8か月ぶりの500億円超え。堅調な中国をはじめ、主要3極(アジア、欧州、北米)すべてで前月を上回った。
アジア向けは、東アジア、その他アジアともに前月を上回り、15か月ぶりの250億円超えとなった。中でも中国は、18か月ぶりの200億円超えで、前年同月比でも4か月連続の増加と堅調。 欧州向けは、前月比で2割超えの増加となったが、7か月連続の100億円割れと低調が続いている。
北米向けは、アメリカが7か月ぶりの140億円超えとなり、北米全体で6か月ぶりの150億円超えとなった。
2020年度上期の受注額は34・5%減の3964億39百万円.
併せて発表された2020年度上期(4月~9月)の工作機械受注額は、前年同期比34・5%減の3964億39百万円となった。上期としては3年連続の減少で、2009年以来11年ぶりの4000億円割れ。
内需は、前年同期比43・4%減の1408億50百万円となり、上期としては2年連続の減少。主要業種は、「電気・精密」のみ半導体関連の受注もあり前期比で増加したものの、多くの業種の受注水準は2009年下期以来のレベルまで減少した。
外需は、前年同期比28・2%減の2555億89百万円となり、上期としては3年連続の減少。アジア向けは、3半期連続の1500億円割れとなったものの、中国の回復により前期比は5半期ぶりに増加した。
ニュースソース:名古屋機工新聞(http://www.kikou.co.jp/)
- 2020年11月19日
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- 2020年11月17日
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グーリングジャパンは、高能率エンドミル「RF100 Speedシリーズ」は、発売し好評を得ている。
主な特長は、鋼加工用の「P」とステンレス・耐熱鋼用の「M」の2シリーズに各々「ショートタイプ」と「切れ刃にニックを有するロングタイプ」があり、新たに5枚刃・7枚刃を追加した。奇数刃エンドミルの最大の特長は、びびり振動の抑制。対向する切れ刃が影響する自励びびり振動を抑制し、深い軸方向への切込みの高能率加工の安定性を向上させた。
このため、深い切込み量(ap)での高効率荒加工性能と高い切りくず除去率、加工の安定性を高め、さまざまな被削材でのトロコイド(GTC)加工に最適なエンドミルに仕上がった。
- 2020年11月17日
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- 2020年11月16日
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オークマは、11月16日から同社ホームページ内でWEB展示会「WEB OKUMA MACHINE FAIR –JIMTOF2020–」(詳細はタイトルをクリック)をスタートする。日本工作機械工業会・東京ビッグサイト主催の「JIMTOF2020 Online」開催と時期を合わせた開催となる。新開発の門形マシニングセンタを含む計20台を出展する。
11月2日から予告サイトを公開し、事前入場登録受付とWEBセミナー申込受付を開始した。11月16日10時から正式公開となり、12月末まで継続する。
ものづくりのありかたが大きく変わろうとする中、加工現場の課題解決に役立つ製品・技術・ソリューションを発信する。技術者による実機紹介動画や、3DCGを活用した動画、プレゼンテーション動画、ソリューション事例、加工動画など、動画を中心に新たなコンテンツを多数掲載(一部のコンテンツは登録が必要)。
主な出展機種は、次世代ロボットシステム「ROID series」、新型門形マシニングセンタ、立形マシニングセンタ、5軸制御マシニングセンタ・複合加工機、CNC旋盤、NC円筒研削盤など。デジタル化・リモート化技術やAI活用や精度維持技術など知能化技術、多彩な自動化システムなどを紹介する。
WEBセミナーも4回を予定している。事前登録制(無料)、各回の定員は100名。質疑応答では、同社技術者とのリアルタイムでのコミュニケーションを予定している。セミナーは次の通り。
1.11月18日(水)
「ものづくりに役立つ工作機械のAI・知能化技術について」(講師:研究開発部次長 安藤知治氏)
2.11月25日(水)
「なぜ自動化がこれから必要なの?」(講師:ソリューション&システム技術部次長 高桑正倫氏)
3.12月9日(水)
「OSP が備える金型加工技術」(講師:FAシステム本部ソフトウェア技術部次長 奥田和博氏)
4.12月16日(水)
「工程集約のすすめ」(講師:ソリューション&システム技術部次長 梶野 誠氏)
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月16日
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- 2020年11月12日
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機械加工だけでなく、研磨やバリ取り、測定など自動化の領域が広がっている。ロボットや無人搬送車(AGV)、人工知能(AI)などの技術が進化しているためだ。AGVを使ったワーク搬送やロボットによるバリ取りや研磨、AIを使った測定の自動化など、これまで難しいとされてきた分野の自動化に取り組む企業が増えている。さらに無人化が進めば、稼働を止めないために監視が必要なIoT技術が必要になるなど、新たな需要が生まれる可能性が高い。
「少子化で採用が難しくなっている上、働き方改革で労働時間が短くなる。これらを解決するには自動化は避けて通れない」。「技能者が高齢化し、今のうちに機械化や自動化を進めないと競争力を維持できない」—。日本の製造業の自動化はまさに待ったなしの状況だ。
実際にユーザーの現場では、自動化が急ピッチで進められている。特に最近では、機械加工だけでなく、これまで難しいとされてきた研磨やバリ取り、測定工程などの領域でも自動化する動きが出てきている。ロボットやAGV、AIなどの技術が進化し、現場に実装できるようになってきためだ。
例えばワークの搬送。冷間圧造用金型を手掛ける三豊機工(愛知県)の鹿児島工場では、5台のAGVが10棟の工場間を駆け回る。AGVにモノを運ばせ、人を仕事に専念させることで、稼働率の向上につなげている。
磨きやバリ取りも自動化が進化している分野だ。サニタリーバルブなど工場配管を手掛ける大阪サニタリー(大阪府)の栃木工場では、研磨工程の自動化に取り組む。カメラとAIを使い、ロボットの動きを制御することで、多種多様なワークの研磨を可能にする。
バリ取り専業メーカーの藤本工業(静岡県)もロボットを活用し、バリ取り作業の自動化を進める。プレス機でバリを均一化させてからロボットにバリ取りをさせるなど工夫を凝らし、人と機械の融合を図っている。
加工から測定までの自動化に取り組むのは、半導体部品などを製造する公精プラント(長崎県)だ。ロボットに加工後のワークを持たせ、カメラとAIで切粉の付着を認識し、エアブローで取り除く。切削液の除去から3次元測定までロボットで行う。
このように自動化できる領域は拡大しているが、進化の途中だ。
機械加工の自動化を進める、医療機器部品の和田機械製作所(静岡県)の和田修平社長は次のように指摘する。「無人化が進み、人がいない状況で機械トラブルは致命的。今後IoT技術を活用した監視が必要になる」。
自動化が進めば進むほど、IoT技術を含め、新たな技術や需要が生まれる可能性が高い。
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月12日
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- 2020年11月10日
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丸一切削工具はこのほど、THECUTシリーズに彫刻用カッター「EN‐ZERO」とヘッド交換式工具「Ⅰシリーズ」を拡充する。
「EN‐ZERO」は高剛性ボディーでインサート座の広がりを大幅に抑制しているほか、独自のボディー設計とインサート設計でバリが出辛くなっている。また、線幅が0.5㎜の彫刻から穴面取りまで、幅広い加工に対応する。
ヘッド交換式工具は超硬シャンクを採用。突き出しの長い加工ができ、サイズはシャンク径φ12~φ20の3種類(6サイズ)。対応するヘッドはTHECUT面取りシリーズの4種類を標準化。全てのシャンクとヘッドにクーラント穴がついているため、切屑排出性も高い。
ニュースソース;日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月10日
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- 2020年11月9日
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最先端の工作機械やその他関連機器・技術が世界中から集結する「JIMTOF(日本国際工作機械見本市)」が11月16日~27日の12日間、オンラインで初めて開催される。
主催は日本工作機械工業会、東京ビッグサイト。世界9カ国・地域から395社(うち国内370社、海外25社)が出展し、最新の製品・技術が披露される。
多彩なオンラインセミナーも連日開催され、最先端の研究結果やものづくりの未来に触れることができる絶好の機会となる。11月5日から事前入場登録の受付を開始。ウェブサイトやセミナーは無料で閲覧、聴講できる。
「JIMTOF」は2年に1度、東京ビッグサイトで開催される国内最大の工作機械見本市。今年は12月7日~12日の6日間で開催が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で開催が中止。しかし、新製品発表の場や商談の機会を望むメーカーやユーザーのニーズに応え、史上初めてオンラインで開催することになった。
工作機械や工作機器、切削工具、測定機器メーカーなどが「JIMTOF2020Online」公式ウェブサイト上に最新の製品・技術の情報を公開する。ロボットや5軸加工機を活用した自動化や無人化の技術、デジタルデータを活かした生産技術などものづくりの新しい潮流となるような製品や技術、提案が見られそうだ。
ウェブサイトは、「トップページ」、工作機械や機械工具など製品ジャンルごとに分かれたエリア内の出展者情報が掲載される「エリアトップページ」、個別の出展者情報が掲載される「出展者ブースページ」で構成され、「出展者ブースページ」では、製品説明や動画、資料などが閲覧できるほか、名刺交換やチャット機能も備える。「リアル展と同質の双方向ビジネスを可能とした」(日本工作機械工業会の飯村幸生会長)。来場者はこうした機能を積極的に活用し、最新情報を入手したい。
オンラインセミナーも連日開催。主催セミナーは全8本。工作機械やその他周辺機器・技術に関連する研究者や著名人が登場し、最先端の研究成果や次世代技術の展望などを講演する。16日には基調講演としてトヨタ自動車の鯉渕健氏が登壇するほか、20日には特別講演として18mの実物大ガンダムを動かすプロジェクト「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」の参加者たちが同プロジェクトやロボット技術について語り合う。出展者によるセミナーも開催予定。その他、学生限定の工作機械トップセミナーも開催される。
事前入場登録は11月5日から公式ウェブサイトで受付を開始する。詳しくは東京ビッグサイトJIMTOF事務局(03-5530-1333)もしくは公式ウェブサイトQRコードから。
開催概要
会 期 : 2020年11月16日㈪ 10:00~11月27日㈮ 17:00 ※2020年11月27日㈮ 17:00~12月11日㈮17:00まではアーカイブ期間
開催時間 : 終日 ※11月16日㈪~11月27日㈮は、10:00~17:00をコアタイムとする。
会 場 : JIMTOF2020 Online ウェブサイト上
入場方法 : 完全登録制(無料)
出展規模 : 395社(国内370社、海外25社)
出展参加国・地域 : 9カ国・地域 ※オーストラリア、中国、インド、イタリア、日本、韓国、スイス、台湾、アメリカ
主 催 : 日本工作機械工業会/東京ビッグサイト
後 援 : 外務省、経済産業省、東京都、日本商工会議所(予定)
協 賛 : 日本工作機械輸入協会、日本鍛圧機械工業会、日本精密機械工業会、日本機械工具工業会、日本工作機器工業会、日本精密測定機器工業会、研削砥石工業会、ダイヤモンド工業協会、日本光学測定機工業会、日本フルードパワー工業会、日本試験機工業会、日本歯車工業会
運営協力 : 日経イベント・プロ
出展物 : 工作機械/鍛圧機械/工作機器/機械工具(切削工具、耐摩耗工具)/ダイヤモンド・CBN工具/研削砥石/歯車・歯車装置/油圧・空気圧・水圧機器/精密測定機器/光学測定機器/試験機器/制御装置および関連ソフトウェア(CAD、CAMなど)/その他工作機械に関する環境対応機器装置・機器・資材・製品・技術及び情報
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月9日
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- 2020年11月5日
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サンドビックは瀬峰工場内(宮城県栗原市)に、リコンディショニングセンター瀬峰を開設し、再研磨・再コーティングといったアフターサービスを強化する。
以前より顧客からのニーズも高く、同センターでCoroDrill860‐SMと今春発売したCoroDrill860‐GMの再研磨・再コーティングも開始し、対応可能な製品数を拡大させた。
アフターサービス強化によって購入した超硬ソリッド工具製品の品質の維持や長期活用が可能になるため、ユーザーのメリットは大きい。
また、再利用することで環境への配慮やコスト削減も実現することができる。同社は日本国内のサービス稼働で受注から納入までの期間を大幅に短縮し、迅速な対応が可能になると期待している。
同センターは同社がグローバルで設定する再研磨・再コーティング技術の高い基準をクリアしており、対応可能な製品、サービスも今後拡充していく予定だ。
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月5日
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- 2020年11月4日
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日本工作機械工業会(日工会)は、2020年の工作機械受注額の見通しを年初の1兆2000億円から8500億円に下方修正した。前年比30.9%減で、リーマンショック以来10年ぶりに1兆円を下回る見通し。米中摩擦に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による影響を考慮した。
工作機械の1‐8月の総受注額は5477億8800万円で、月平均684億7350万円。8500億円の目標に到達するためには、9‐12月で合計3022億1200万円、月平均に直すと755億5300万円必要となる。
日工会の飯村幸生会長は、「修正後の見通しも決して低いものではない」としつつも、7月、8月の受注が前年同月比で回復基調にあることを挙げ、「年末に向け、徐々に増加していく」と期待感を示した。
なお、8月の受注額(確報値)は前年同月比23.2%減の679億8000万円だった。前月比では2.6%減で、3カ月ぶりに前月を下回った。内需は230億6900万円(前年同月比38.5%減、前月比7%減)、外需は449億1100万円(同11.8%減、同0.2%減)だった。
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)
- 2020年11月4日
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- 2020年10月28日
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中村留精密工業は、ユーザーが毎月定額を支払えば3―5年間工作機械を借用できるサブスクリプション(定額制)サービス「ストライク」の受け付けを始めた。月額には動産総合保険や一般的なリース契約では有償になるソフトウエアのアップデート、機械停止時の状態を診る年1回の静的精度確認、導入時の諸費用を含む。初年度10件の契約を目指す。
契約期間は3年か5年で、1年ごとに意向を確認する。中村留の全機種が対象。消費税抜きの月額は1スピンドル1タレット機「SC―200」の場合は3年契約で30万円から、5年契約で26万円から。仕様によって変動する。
月額はリースより安価なため一時的な受注増に対し新たな機械の購入をためらう企業でも柔軟に能力増強ができる。期間満了後は購入か返却を選択する。再契約の場合は同機種の新品や、さらに高機能な機械への変更もできるため、複合加工機に慣れていないユーザーでも検討しやすい。
- 2020年10月28日
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- 2020年10月27日
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乗用車メーカー8社が発表した8月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比12・1%減の186万8729台だった。新型コロナウイルス感染症の影響で13カ月連続の減少だった。5月の同約6割減を底に6月同25・5%減、7月同14・1%減と3カ月連続で減少幅が縮小した。7月実績と比べた減少率は海外生産は0・2ポイント、国内生産は3・9ポイント縮まり、引き続き、回復基調にあるとみられる。
海外生産は同9・9%減の133万3141台だった。前月に引き続き中国、米国が海外生産をけん引している。
中国ではホンダが同18・5%増の14万1331台だった。7月に続き、8月単月として過去最高を記録した。トヨタ自動車は同15・0%増の11万9711台だった。一方、日産自動車は夏期休暇に伴う稼働日の減少で同10・6%減の12万123台だった。
米国ではトヨタがセダン「カムリ」やスポーツ多目的車(SUV)「ハイランダー」の生産を増加し、同1・7%増の11万4911台で、2カ月連続の増加となった。ホンダは同2・2%増で前年同月水準を2カ月連続で上回った。海外生産が米国のみのSUBARU(スバル)は7月に続き、8月単月として過去最高だった。
スズキは主力のインドでの生産が同11・1%増の12万3747台で8カ月ぶりに増加に転じた。
国内生産台数は同17・1%減の53万5588台だった。海外生産と比べて減少幅は大きいが、着実に回復している。トヨタは7月まで設けていた工場の稼働停止日はなく、同11・5%減の20万2691台まで回復。日産は国内外の需要減により同47・1%減の3万1667台だったが、7月実績と比べて減少率は縮まった。
- 2020年10月27日