NTN 汎用軸受生産を再編 和歌山新工場に集約
NTNは軸受の生産効率化、高機能化などを狙い、2018年度に国内生産体制の再編に着手する。18年度内に和歌山県橋本市で新工場の建設に着工し、長野県や三重県など国内の複数工場で生産する産業機械や自動車向け汎用軸受を集約する受け皿とする。その上で段階的に集約する。各工場で空いたスペースはそれぞれで必要な設備増強に使う。詳細は今後詰めるが新工場建設だけで投資額は100億円規模となりそうだ。
18年4月スタートの次期3ヶ年経営計画内でめどをつける。再編の起点とする和歌山県の新工場の用地はすでに取得済みで、敷地は約11万平方メートル。
軸に対し上下方向の力を受けながら回転する「ラジアルベアリング」など、多様な業界で使われる汎用軸受の生産を再編して、モノづくり競争力を高める。長野県や静岡県、三重県、大阪府などの複数工場で手がける同軸受を、新工場に集約する。軸受と軸受箱で構成する軸受ユニットなども対象となる見通しだ。
汎用の玉軸受や、ころ軸受は中国メーカーなどとの競争が激化しており、最新設備の導入で効率化して対抗する。今後、普及が見込まれる電気自動車(EV)や、ハイブリッド車(HV)のミッションベアリングなども高機能品が求められている。新工場で高機能化ニーズにも応えて、需要を捉える。