機械情報ニュース
-
- 2023年2月2日
-
丸善機械が、中古大型工作機械のレンタル事業に参入。埼玉県内の展示場に設置した2台を対象に作業スペースと周辺設備を合わせた場所ごと貸し出す独自サービスを始めた。
工作機械を使う需要の先行きが不透明な中、設備投資に二の足を踏む顧客は少なくない。投資判断をするまでの試用要望に応える一つとして賃貸事業を育成。需要に応じ対象機種の追加も検討。
丸善機械がレンタルする中古大型工作機械の一つ、オーエム製作所製の立型旋盤「TMD-40/45」
今回、貸し出す大型機械はオーエム製作所製の立型旋盤「TMD―40/45」とオークマ製の5面加工門型マシニングセンター「MCR―BⅡ30×50E―AP」の2台。材料や加工品を取り置く場所も含めて貸し出す。操作要員は顧客が手配し、電気代などの必要経費も顧客負担とする。
消費税抜きのレンタル料はTMDが月400万円、MCRは同250万円をそれぞれ想定。利用者に企業規模、業種などの条件は付けない。貸し出し期間は最低半年の予定だが、要望には柔軟に対応する。
2台を設置したのは同社にとって五つ目の展示場として7月開設した「ネクスト東京マシンテック」(埼玉県加須市)。敷地面積は1万3000平方メートル、展示場面積は約3000平方メートル。手狭になれば拡張の余地はある。
工作機械は新品の場合、納期が10カ月から1年以上とされる。大型機械を導入する場合、機械単体が高額な上、設置するには広いスペースと周辺設備の確保が課題となる。レンタルを利用すれば投資負担を減らし、需要に応じた柔軟な供給が可能になるという。
丸善機械は1960年に創業。簡易機や小物を含めた中古の工作機械を常時計約5000台展示・在庫している。
- 2023年2月2日
-
- 2023年1月31日
-
牧野フライス製作所は精密電子部品やモーター関連部品の金型向けにワイヤ放電加工機の新機種「UPX600」を発売開始した。機械構造の見直しや新電源の採用などにより、高精度加工とともに加工時間の従来機種比28%短縮を実現する。価格は2400万円(消費税抜き)。年間120台の販売を目指す。
軸移動量はX軸650ミリ、Y軸500ミリ、Z軸320ミリ、U軸プラスマイナス350ミリ、V軸プラスマイナス250ミリメートル。加工対象物(ワーク)寸法は最大で1030ミリ×800ミリ×300ミリメートル。
上下のヘッドが独立で駆動して軸の振幅を最小化することで、加工精度が向上。新たな加工電源の採用により、高い加工速度を維持しつつ少ない加工回数で加工面粗さがRz(最大高さ粗さ)0・5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)、Ra(算術平均粗さ)0・07マイクロメートルを実現した。
精度向上による加工回数の低減に加え、目標電圧までの立ち上がり時間も短くしたことで、加工時間全体の削減につなげられる。
- 2023年1月31日
-
- 2023年1月26日
-
ナガセインテグレックス、シギヤ精機製作所、牧野フライス精機、ミクロン精密の研削盤メーカー4社は、北海道大学、理化学研究所と共同で、最適な加工システムを構築するAI搭載次世代研削盤の研究開発を2020年から進めている。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のAI技術の社会実装を進めるプロジェクト「次世代人工知能・ロボットの中核となるインテグレート技術開発/人工知能技術の適用領域を広げる研究開発」事業に採択され(24年3月末終了予定)たもので、中間成果として、ナガセインテグレックスとミクロン精密がJIMTOF2022にプロト機を出展する。
研削加工は、どのような材料をどのマシンで、どの砥石で、どの加工液で、どのように保持して……などと適切なハードの選定を行った上で、加工要求達成に相応しい条件で使用される必要がある。本事業では、マシン、砥石などのハードと加工条件のようなコンディショニングを一連の加工システムとして捉え、応用性の高いAIシステムの構築を目指す。
加工要求に対して最適と思われる加工システムを推奨する加工システム推奨AIと、その推奨加工システムで研削加工中にマシンのセンシング情報を基に加工条件の最適化を示唆する加工条件最適化AI、熟練者の知見をモデル化して示す機能からなる熟練者知見示唆AIで構成される。非熟練者であっても高いレベルの加工を実現できることを狙う。
研削を構成する要素と要素の結びつきや加工要求達成に対して重要度の高い項目を理解できるAIシステムの開発を目指しており、10年程度を要する言われる研削加工技術者の育成期間の40%削減を目指す。
- 2023年1月26日
-
- 2023年1月23日
-
スギノマシンは、高圧水によるバリ取り・洗浄とスピンドルによるバリ取りを1台で担う機械「JCC 104 HYBRID」を発売開始。ハイブリッド車(HV)と電気自動車(EV)を含む自動車部品や油圧部品のバリ取り、切粉除去、洗浄などでの使用を見込む。価格は2500万円(消費税抜き)から。年間100台の販売を目指す。
水を超高圧で噴射し金属部品のバリ取り・洗浄をする高圧水部品洗浄機に、フローティング機構付きの高速スピンドルモーター「BARRIQUAN(バリカン)」の専用機種を搭載。部品外側のバリはバリカンで素早く取り除き、交差穴や深穴といったツールが届かない部品内部のバリは最高50メガパスカル(メガは100万)の高圧水で除去する。
底面がオープンになっている中空2軸傾斜円テーブルを搭載。割り出し5軸制御で取り付け面も含めた加工対象物(ワーク)の6面全てのバリ取りに対応する。斜めに開いた穴やリブ部などへも容易にアクセスできる。
精度の高いバリ取りと高圧水による部品洗浄を1台で担えるため、自動化・省人化と工程集約が可能。設置スペースや設備費用の抑制にも寄与する。
- 2023年1月23日
-
- 2023年1月18日
-
川田鉄工は、幅広い材質、サイズの加工対象物(ワーク)を把持でき段取り時間を削減できる外径120ミリメートルの電動チャック(把持具)「自動スクロールチャックEPS―φ120」を発売した。
受注生産のみで、モーターは顧客が選定する。参考価格は78万円(消費税抜き)。
サーボモーターで爪の移動量を正確に制御でき、ワークに圧力をかけて固定(クランプ)する。高精度で圧力を制御するため、肉薄で壊れやすい円筒形ワークや材質の軟らかいワークに対しても変形しないようクランプすることが可能。
爪の移動ストロークが長く、大径から小径までのワークを一つの爪で対応可能。爪の交換が不要となり、段取り作業時間を大幅に削減できる。主軸回転中でも爪を移動できる。
- 2023年1月18日
-
- 2023年1月17日
-
ジェイテクトはグループ会社のジェイテクトマシンシステムと共同で立型複合研削盤「G3VU」を開発し、発売開始した。変形と熱変位の複合解析で最適構造を実現。新開発の主軸はクイルを伸長し、研削点剛性が従来より3倍向上して深穴加工に対応する。価格は3905万円(消費税込み)から。
自動工具交換装置(ATC)搭載で内径・外径・端面をワンチャックで研削可能。深さ最大600ミリメートルを速く正確に削りきれる。工作物を反転なしで研削できるようにして、精度のバラつきをなくした。クーラントや研削くずを加工点直下で回収するセンタートラフ構造の採用などで熱変位を従来の3分の1に抑え、寸法のバラつきも極限まで低減した。
研削パターンを簡単に選べる操作盤や、角度制御ができATCごとのノズル調整が不要な自動調整式クーラントノズルなどの支援機能の搭載で段取り作業を快適にした。また、ジェイテクトグラインディングツール(旧豊田バンモップス)製の新しい立方晶窒化ホウ素(CBN)砥石(といし)の搭載で、消費電力を従来比10%削減した。
- 2023年1月17日
-
- 2023年1月13日
-
エグロは短尺の加工対象物(ワーク)向けの両端同時加工機対象物「SBS―400F」を2023年4月に発売する。フラット形状の主軸台と専用コレットを使用。ワンチャッキングのワークドライブで荒加工から仕上げ加工まで、両端を同時・高精度に加工できる。本体価格は2000万円(消費税抜き)。自動車部品メーカーを中心に初年度10台の販売を目指す。
加工物の長さは130ミリ―210ミリメートル、加工径は8ミリ―30ミリメートルに対応し、シャフトやパイプの加工に適している。両端同時加工で両端を同時に補正でき、歩留まりが向上する。つかみ替えの必要もなくしてサイクルタイムを短縮し生産性を高めた。
左右の刃物台と各3軸制御のメリットを生かし、供給・回収ユニットをそれぞれ左右のスライドに取り付けるシンプルなシステムを採用して自動化も可能だ。本体上部のローダーは左右どちらにも取り付けられる。回転工具ユニットを搭載すれば複合加工も可能で、複数工程を1台・1工程に集約できる。
- 2023年1月13日
-
- 2023年1月12日
-
スギノマシンは、省スペースで高速・高効率な主軸30番の小型横型マシニングセンター(MC)「セルフセンタ SC―H30a」を発売開始した。価格は1500万円(消費税抜き)から。
ツールマガジンはオプションで最大70本の工具を収納可能。加工対象物(ワーク)ごとの工具をセットしておくことで工具段取り替え時間を削減できる。
また、オプションで最大450ミリメートルのロングツールが使用可能。深穴加工の工程を集約でき、生産性向上に寄与する。
センタートラフの採用とテーブル周辺に配線や配管を設置しないことにより、切りくず排出性が向上。切りくずトラブルを軽減して安定稼働を実現する。
天井シャッター、サイドシャッターをオプションに設定。搬送システムとの接続も容易で自動化対応に適している。
- 2023年1月12日
機械トピックス
-
- 2023年1月30日
-
新コーティング+高含有CBNにより耐摩耗性と耐欠損性を両立。連続~断続・強断続まで幅広い加工領域をカバーし、高硬度材の長寿命・安定加工を実現します。
・新コーティングで耐摩耗性を向上
高硬度材加工では、長寿命・安定加工が求められます。KBN020は、高密着層を有する新開発のPVDコーティング MEGACOAT® TOUGHを採用しました。TiAlNを主成分とする高耐摩耗層が、酸化/拡散摩耗を抑制。さらに、コーティングに高密着層を設けることで、CBNと高耐摩耗層との密着性が向上。膜剥離を抑制し、長寿命・安定加工を実現します。
・新開発の高強度CBNで耐欠損性を向上
KBN020は、新開発の高強度CBNで耐欠損性も向上。高含有CBNを専用の高純度TiNバインダで緻密に焼結することで強度を高め、耐欠損性を向上します。さらに、新母材は高い放熱性を備えることでコーティング性能を引き出します。
・連続から強断続まで、幅広い加工領域をカバー
新コーティング+高含有CBNにより耐摩耗性と耐欠損性を両立し、高硬度材加工のコストダウンを実現するKBN020。連続から断続・強断続まで幅広い加工領域に対応し、工具集約を実現します。
- 2023年1月30日
-
- 2023年1月27日
-
自動車や航空機の部品に使用されるアルミニウム合金の穴あけ加工において、生産性向上の観点から更なる高能率化が求められていることに加え、部品の高精度化に伴い穴位置精度の要求も高まっています。
当社は、従来品に対して工具剛性と高い求心性を兼ね備え、新DLC(Diamond Like Carbon)コーティングを採用した「マルチドリルMDA型」を開発し、高能率条件での安定加工を実現しました。
・特長
(1)優れた加工安定性
ドリル刃先の新シンニング形状「RDシン二ング」の効果により高能率加工と穴位置精度の両立を実現。
(2)新DLCコーティングにより工具損傷を抑制
平滑性の高い新DLCコーティング「オーロラコートX」の採用により耐溶着性が向上し、工具損傷を抑制。
(3)鋳抜き穴への加工安定性向上
鋳造アルミニウム合金特有の位置ズレした鋳抜き穴の影響を受けにくい工具仕様に より加工安定性を向上。
・ラインアップ
MDA-H型(内部給油式) 計267型番
工具径/適用加工深さ
Φ1.0~Φ3.0㎜ L/D=3,5,10,15,20
Φ3.1~Φ12.0㎜ L/D=3,5,10
- 2023年1月27日
-
- 2022年12月22日
-
阿波スピンドル 深穴表面の傷を自動検査 穴ライザー・・・阿波スピンドル
阿波スピンドルは、レーザー傷検査装置「穴ライザー」や耐環境型リニアセンサーを紹介します。
穴ライザーは赤色半導体レーザーによる非破壊・非接触で円筒深穴表面の傷などの自動検査が可能。
耐環境型リニアセンサーは金型内部をリアルタイムで測定でき、金型挙動の見える化を実現します。
- 2022年12月22日
展示会情報
このニュースにお知らせはありません。