Y-MOLDが微細加工増強で超精密MC導入
            Y―MOLDは、微細加工事業の強化に向けて超精密マシニングセンター(MC)を新たに導入し、稼働した。主にマイクロ流路や自動車のリフレクターといった高精度な微細部品の需要増加に対応する。
新たに導入したのは、芝浦機械の超精密MC「UVM―450D(H)」。Y―MOLDでは同機種を既に2台使用しており、今回で3台目となる。
新導入した機械は1台目にはない機上測定機能のオプションを搭載し、加工対象物(ワーク)の測定にかかわる段取りを効率化できる。また、今回の導入にあわせ、2台目にあった同機能をソフトウエアの更新で最新の3台目と同等の機能に向上させた。
Y―MOLDは自動車関連のコネクターなどの量産品向けの金型製作がメーン。一方、2010年ごろから微細加工の事業を本格化し、医療や半導体の研究開発に使うマイクロ流路などの高精度が求められる部品も手がけている。
同社が超精密MCで作れる最高レベルのマイクロ流路は、最小溝幅0・1ミリメートル以下、面粗さがRa0・005マイクロメートル(マイクロは100万分の1)。その精密さを武器に、現状での微細加工は売上高全体の2割に達している。
同社の売上高は2025年3月期で約5億円。今後、市場の伸びが見込めて利益率が高い微細加工に注力し、現状2割の割合を27年3月期に4割に引き上げることを目指す。        
