上期の乗用車8社、世界生産0.6%増 海外堅調も不透明感続く
乗用車メーカー8社が発表した2025年度上期(4―9月)の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同期比0・6%増の1193万1895台で2年ぶりに前年超えとなった。国内生産が減少となったが、海外生産が堅調だった。ただ、トランプ米政権の関税政策に伴う世界経済情勢は不透明で見通しが難しい状況が続きそうだ。
世界生産はトヨタ自動車、スズキ、ダイハツ工業の3社がプラス。トヨタは2年ぶりの増加で北米・中国などが好調だった。スズキは2年連続の増加。国内生産は減少したが、海外生産が増加した。特にインド生産は上期として過去最高となった。ダイハツは前年の認証問題からの反動で国内生産が伸長し、3年ぶりの増加となった。
一方、ホンダ、日産自動車、SUBARU(スバル)は2年連続の減少。スバルは群馬製作所矢島工場(群馬県太田市)の工事で一部生産ラインを停止していることが影響した。三菱自動車は一部地域の仕向けを終了した車種の減少が要因で3年連続の減少。マツダは日本やメキシコで生産調整した影響で4年ぶりの減少だった。
8社合計の9月単月の世界生産は前年同月比6・1%増の219万3120台となり3カ月ぶりに増加。トヨタは4カ月連続の増加で9月として過去最高だった。日産は2カ月連続、ホンダは14カ月ぶり、マツダ、スズキは8カ月ぶりの増加。一方、三菱自、スバルは3カ月連続の減少となった。
