立形5軸機 2機種の「新主力機」を発表
牧野フライス製作所は、5軸制御立形マシニングセンタの新製品として、アルミを主なターゲットにした部品加工用の「DA300」と、金型の同時5軸加工用に開発した「D200Z」の2機種を発表。
工作機械関連の主要展示会であるJIMTOFに出品する。
部品加工市場、金型加工市場それぞれの要求に沿って作り込み、先行きサイズ展開も視野に入れ、「立MC」の今後の主役シリーズになりそうだ。
2つの5軸機のうち「DA300」(40番相当)は、高速・高加減速と自動化機能を、高精度とともに追求した。現行のDシリーズ(D300、D500、D800Z)が金型・部品加工の両分野を睨んだ機種であるのに対し、「量産部品加工用」に特化した。
高速・高精度に部品加工をこなす。2万回転の主軸は、立ち上がりから2万回転まで1.5秒(D300で3秒、D500で6.1秒)と短時間で最高速稼動ができる。加えてATCは横形MCで実績の機構を用い60本タイプを標準搭載、オプションで最大445本まで増やせる。「ATCは追加拡張が可能。標準60本でご購入の後、230本や445本タイプに変更できる」。同様、パレットマガジンもパレットチェンジ無しから7パレット、19パレットとレトロフィットにより拡張でき、しかも省スペース。
開発経緯で特に重視したのが「信頼性」という。本体のコラムをブリッジ構造・低重心にして高加速稼動に耐える頑強さを備えさせた。直動ガイドは最大サイズを使用。ほかにも工具破損を検知する高速カメラをマガジンサイドに搭載し、切削時間を減らさず最良状態で稼動できるようにしたほか、熱対称構造をベースとした熱制御対策、A・C軸におけるイナーシャコントロール機能などで長時間の高精度・安定切削を提供する。
提供元: (株)牧野フライス製作所