超硬コーティングドリル「マルチドリルネクシオ™MDE型」を開発・販売開始
金属部品への穴あけ加工において、小型旋盤や小型マシニングセンタの増加や、要求品質の多様化に伴い、多様な被削材や幅広い加工条件でも安定した加工を実現する汎用性の高い切削工具が求められています。
特に、穴径や穴位置などの穴精度の向上に対する要求や、設備の無人運転化が増加している今日では、剛性が高く、長寿命のコーテッド超硬ソリッドドリルの需要が高まっています。
このようなニーズにお応えするため、当社は「マルチドリルネクシオ™MDE型」を開発しました。「マルチドリルネクシオ™MDE型」は独自の刃型で切削抵抗の低減と切りくず処理性を向上させるとともに、新開発の超硬母材とコーティングを採用することで、幅広い被削材に対しても長寿命を実現しました。
1. 特長
低抵抗で優れた切りくず処理を実現
当社独自技術のRXシンニングを採用しており、広い切りくずポケットを備えています。これにより穴あけ加工時の切削抵抗を従来比で約20%低減し、小型旋盤や小型マシニングセンタでも安定した穴あけ加工が可能です。また、強円弧刃型を採用したことで、低送りから高送りの幅広い領域でも切りくずを細かく分断し、切りくずの詰まりによるドリル折損や、巻きつきによる加工機の停止を防ぎます。
汎用性が高く、多様な被削材で安定した加工を実現
耐摩耗性と耐欠損性を併せ持つ新開発の超硬合金と、当社独自のコーティング技術「Absotech®」を採用した高い硬度と耐熱性を有するNXコートを組み合わせた新材種「ACT100」により、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、金型鋼など、多様な被削材で長寿命を実現しました。また、新材種と刃先処理の最適化により、ドリル肩部の欠損を防ぎ、安定した穴精度が得られます。
提供元: イゲタロイ