長谷川機械、1台で旋削とミーリング 車・半導体向け旋盤
長谷川機械製作所は、1台で旋削とミーリング加工ができる旋盤「CW42MY」を開発した。通常、別工程で行う加工を1台で完了して生産を効率化できる。価格は2000万円(消費税抜き)。
自動車部品や半導体関連、医療機器部品などの加工用途を想定している。旋削のみの機種「CW42」も1500万円(同)で同時期に投入する。2023年9月までに2機種で30台の販売を目指す。
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の普及に伴い、従来の部品より生産品目の多様化が進んでいる。長谷川社長は「顧客からは多品種変量生産と、工作機械の工程集約が求められている」と説明する。そこで今回、1台で2役をこなす新製品を開発した。
旋削だけでなく安定したミーリング加工を実現するため、従来機のタレットの構造に工夫を加えたことで開発に成功した。2機種ともに主軸の最高回転数は毎分6000回。装置の寸法は、幅2・6×高さ1・63×奥行き2メートル。10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下の細かな加工が可能だ。
オプションとしてファナック製の協働ロボットを搭載でき、自動化にも対応した。このほか、長い切り粉を分断して処理を容易にする「振動切削」も搭載できる。