不二越、ハイス工具10%値上げ
不二越は工具価格を見直す。8月1日出荷分から、ハイス(高速度鋼)工具を中心に価格を5―10%引き上げる。原材料価格が高騰した上、物流費など関連コストが上昇していることから、値上げに踏み切る。価格改定は5年ぶり。
ハイスドリルの標準品を8―10%、ハイスエンドミルの標準品を10%、一部タップ標準品を5―8%、刃先交換工具の標準品を10%それぞれ現在の価格から引き上げる。
これらを除くハイスラウンドツールの特殊品、精密工具の価格は都度交渉とする。
切削工具の原材料であるタングステン、コバルトの価格が高騰している。コバルトは電気自動車(EV)に搭載される電池向けに需要が拡大し、継続的に価格が上昇するとみられている。
こうしたことを背景に、住友電気工業や三菱マテリアルなど工具各社が値上げに踏み切っている。