10月の工作機械受注、49%増の1406億円 11カ月連続増
日本工作機械工業会が16日発表した10月の工作機械受注実績(確報値)は、前年同月比49.8%増の1406億6100万円で11カ月連続で増加した。10月の最高額を更新した。1―10月は1兆3211億5600万円に伸び、2016年実績を早くも上回った。飯村幸生日工会会長(東芝機械会長)は同日の会見で、足元の好調さが「急激に落ちることはなさそうだ」とし、18年も勢いを維持するとの見解を示した。
内需は同37.1%増の566億9800万円で9カ月連続で増加した。全11業種中、一般機械や電気・精密など9業種が増加と、幅広い産業分野で設備投資が活発だった。
外需は同59.8%増の839億6300万円で11カ月連続の増加だった。中国は10カ月連続で200億円を超えた。スマートフォン(スマホ)向けの縮小分を一般機械や自動車などが補った。
稲葉善治副会長(ファナック会長)は工作機械市場の先行きについて、「半導体向けは相当期間にわたり(高水準を)維持するだろう」と予想し、さらに「自動車業界も複数のプロジェクトが見えている」と、急な失速は考えにくいとする見通しを述べた。