10月の新車販売、トヨタ「ヤリス」首位 6カ月ぶり返り咲き
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が公表した10月の車名別新車販売によると、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」が前年同月比1・3%増の1万7041台で、4月以来6カ月ぶりに首位に返り咲いた。2位は6月に新型を投入したダイハツ工業の軽乗用車「ムーヴ」で、同3・1倍の1万6015台と躍進。3位はスズキの軽「スペーシア」で同1・3%増の1万4420台だった。上位5車種のうち4車種を軽が占めた。
4位はダイハツの軽「タント」がランクイン。ダイハツは7月にタントの特別仕様車を発売した。「新型ムーヴ目当てに来店した顧客が一部流れ、タントの販売増につながった」(ダイハツ)という。一方、9月まで5カ月連続で首位をキープしていたホンダの軽「N―BOX」は同24・0%減の1万2784台で5位に後退。軽自動車のみの車名別新車販売で「同車の首位陥落は17カ月ぶり、ベスト3圏外となるのは130カ月ぶり」(全軽自協)という。
自販連は今後について「一部のメーカーで生産の遅れによる受注残があると聞く。これが車両の登録にどう結び付くか」と説明する。全軽自協は「10月末発売の日産自動車『ルークス』、三菱自動車『デリカミニ』などがムーヴとともに市場をけん引することを期待する」とした一方、「物価高の影響で『顧客の財布のひもが固い』と嘆く声もある」ことも明かす。
