10月の新車販売、トヨタ「ヤリス」首位 一部改良など寄与
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した10月の車名別新車販売は、トヨタ自動車の小型車「ヤリス」が前年同月比5・7%増の1万6830台で首位に立った。1月に同車種の一部改良をしたことなどが寄与した。2位は同26・7%減だったホンダの軽自動車「N―BOX」。N―BOXは年度上期(4―9月)として3年連続、単月ベースでも9月まで4カ月連続で首位を維持していたが、10月は僅差で首位を逃した。
1位のヤリスは2020―23年度に4年連続で登録車で販売台数首位となるなど人気の車種。トヨタは型式指定の申請で不備が見つかった問題で24年6月から約3カ月間、小型スポーツ多目的車(SUV)「ヤリスクロス」の生産を停止したが9月上旬に再開した。10月のヤリスクロスの販売は9655台だった。
N―BOXは23年10月の全面改良以降、24年5月に一度首位を明け渡したものの、翌6月に首位に返り咲いていた。10月は全面改良で販売が伸びた前年の反動があったようだ。9月にアウトドアのテイストを取り入れた新グレード「N―BOX JOY」を追加しており、今後の販売をけん引できるかが焦点だ。
3位はトヨタの「カローラ」で前年同月比25・8%増だった。4月に「カローラセダン」「同スポーツ」などを一部改良したことなどが増販につながった。
同50・8%増と大幅なプラスとなった4位のスズキの軽「スペーシア」は、9月に全面刷新し発売したSUVテイストの「スペーシアギア」が台数押し上げに寄与した。加えて「前年同月がスペーシアのモデルチェンジの直前で、買い控えがあった反動も影響した」(スズキ)とみている。