ホンダ系11社の通期見通し、8社が売上高上方修正 中国などアジア好調
ホンダへの供給が多い部品メーカー11社の2018年3月期連結決算見通しは、8社が売上高を上方修正した。ホンダの中国における4輪事業が好調なことを受け、各社とも中国などアジア市場を中心に受注が増えるほか、円安効果もプラスに働くとみている。4―9月期は同様の理由で、全社が増収を達成した。上方修正した8社は、この状況が下期も続くとみている。
売上高がさらに増えると見込んだ8社のうち、テイ・エステック、ケーヒン、ショーワ、八千代工業、エフテック、武蔵精密工業、エフ・シー・シーの7社が営業利益の予想も引き上げた。
中国を中心としたアジア地区の好調に起因する増収効果が働くとみている。ほかにも、ショーワは前期に引き当てたガススプリングの製品保証引当金が減少し、各利益項目が黒字転換。八千代工業は、前期が熊本地震の影響で落ち込んだ自動車組み立てや2輪部品の受注が増え、この状況が下期も続くとみている。
一方、日信工業は売上高以外の予想を据え置いた。軽量化ニーズに対応したアルミ製足回り部品の需要が伸び続けるが「北米やインドネシアでの製品原価が高くなり、利益に影響を及ぼしそうだ」。
増え続ける中国需要に各社は対応を始めた。テイ・エステックは広州市の4輪車用シート工場を拡張した。ジーテクトは長沙市に18年4月の稼働開始予定で車体部品工場を建設する。