工作機械7社、11月受注5.3%増 本社調べ
日刊工業新聞社がまとめた工作機械主要7社の11月の工作機械受注実績は、前年同月比5・3%増の424億7800万円だった。
日本や中国では米中貿易摩擦を機に投資判断が慎重になった。こうした中でも、牧野フライス製作所やオークマは活況が続き、自動車部品に強い三菱重工工作機械、ジェイテクトも好調だった。
内需合計は、前年同月比で2ケタ増と成長局面が続いた。牧野フライスやオークマは幅広い産業から受注を重ね、ジェイテクトは車向けの大口案件があった。景気動向に敏感な中小企業を中心に様子見ムードが広がるのも事実だ。オークマは受注先が「中堅企業や大手寄り」と、事業規模にかかわらず旺盛な需要があったこれまでから変化。OKKは、内需が「やや落ち着いた感がある」と平常に戻りつつあると指摘する。
内需に影響を与えている中国そのものは、「調整局面だが底堅い」状況で、市況が急速に悪化しているとは言い難い。牧野フライスも「若干下がったが、これをもって潮目が変わったとまでは言えない」と一定水準を維持しているとみる。OKKは電気自動車(EV)関連が堅調だという。
中国経済の動向に反応しやすい東南アジアでは、牧野フライス、OKKがベトナム向けを伸ばした。ジェイテクトと三菱重工工作機械がインドで車向けの大口受注をした。