ホンダ、中国・武漢に新工場着工−年産能力12万台増強
ホンダは、中国内陸部・武漢市の合弁工場の生産能力を年間63万台に高める。このほど新工場を着工した。生産能力は年間12万台。2019年前半に生産を始める予定。新工場の稼働により、ホンダの中国全体での生産能力は同128万台に増える計画。現地で拡大する自動車需要の取り込みとともに、将来普及が見込まれる電動車両の供給拠点としても活用する。
東風ホンダは04年にスポーツ多目的車(SUV)「CR―V」の生産・販売を開始して以降、セダン「シビック」やSUV「XR―V」などを加え、現在は9車種までラインアップを拡充。16年の販売実績は、前年比5割増の60万台に達している。
中国では経済成長を背景に、内陸部で自動車需要が伸びているほか、購買年齢層の若年化により自動車市場が拡大している。中国自動車工業会によると16年の新車販売台数実績は2803万台で、17年は2940万台に増える見通し。また18年からは環境対策の一環で、一定規模の生産・輸入量を持つメーカーに対しては、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの新エネルギー車を一定の割合にする規制が始まる見込み。
ホンダは東風ホンダのほかに、南部の広州市で現地メーカーの広州汽車と合弁工場を持つ。同一ベースの車両から異なる外観などを採用した車種を開発する「兄弟車戦略」の展開が奏功し、16年の新車販売台数は同25%増の125万台に達した。17年は130万台以上を見込んでいる。また18年にはEVを投入する予定で、両合弁会社で生産する。