輸出船契約、9月12%減の66万8098総トン 2カ月ぶりマイナス
日本船舶輸出組合(JSEA)が発表した9月の輸出船契約実績(一般鋼船)は前年同月比12.0%減の66万8098総トンとなり、2カ月ぶりに前年同月実績を下回った。前月はVLCC(超大型タンカー)3隻など大型船の受注が相次ぎ同2倍の約153万総トンと活況だったが、9月は中小型バラ積み運搬船が中心となり、再びマイナスに転じた。
契約隻数は17隻。内訳は自動車運搬船1隻、ハンディ型バラ積み運搬船6隻、ハンディマックス型バラ積み運搬船4隻、パナマックス型バラ積み運搬船1隻、鉄鉱石運搬船2隻、チップ船1隻、小型タンカー1隻、硫黄運搬船1隻。
納期別受注比率は2019年度39.3%、20年度54.5%、21年度6.2%。通関実績は同21.9%増の105万2257総トンで13隻。9月末時点の手持ち工事量は503隻、約2559万総トンとなり、約2年分の仕事量を維持した。
一方、4―9月期(上期)の契約実績は前年同期比7.4%減の435万417総トンだった。契約隻数は98隻。バラ積み運搬船が71隻と7割超を占めた。貨物船は8隻、タンカーは19隻。足元は「バラ積み運搬船を中心に船価は回復基調」(造船大手幹部)にあるが、韓国や中国の造船所との競争激化で上値の重い展開が続いている。