機械受注、1月4.5%減 基調判断据え置き
内閣府が発表した1月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力を除く民需」の受注額が季節調整値で8417億円と前月比4・5%減り、4カ月ぶりに減少した。増加基調にあった半導体メーカーなどからの受注が反動で減った。ただ過去3カ月間の平均受注額はプラスを保っており、自動車産業や情報通信業、電気機械工業などの需要増加傾向が続いているとみて内閣府は「持ち直している」との基調判断を2カ月続けて示した。
船舶・電力を除く民需の内訳は、製造業向けが同4・2%減の3624億円、船舶・電力を除く非製造業向けが同8・9%減の4744億円と、ともに前月を下回った。前月割れは製造業が2カ月ぶり、非製造業が4カ月ぶり。
製造業からの受注では半導体メーカーを含む電気機械工業向けや化学工業向けが減り、非製造業からの受注では運輸・郵便業向けや金融・保険業向けが振るわなかった。
ただいずれも反動減の色彩が濃く、船舶・電力を除く民需の総額としては、4カ月連続で8000億円台に乗り、コロナ禍以前の水準で推移している。今後も第5世代通信(5G)関連機器の需要の伸びなどを背景に、受注が増える傾向が続くと予想している。
また1月は海外経済の回復や持ち直しを背景に、外需向けが同6・4%増えて1兆251億円に達し、2019年3月以来22カ月ぶりに1兆円を超えた。