村田ツール、加工幅1550mmバリ取り機 板金の大型ワーク対応
村田ツールは、最大加工幅1550ミリメートルで板金の大型加工対象物(ワーク)に対応したブラシ式バリ取り機「DB1500S」を9月に発売開始した。電源設備といった産業機器の筐(きょう)体や、建具のドアなどの大型化で大きな板材の活用が増えており、品質のバラつきを抑えるバリ取り機の大型化ニーズを捉える。消費税込みの価格は1790万円。月2台の販売を目指す。
村田ツールはタレットパンチプレスやレーザー加工機などを手がける村田機械の子会社。これら板金機械で加工後のバリ取りは品質を左右する重要工程。手作業からの置き換えを促す。
ブラシ式はブラシを縦回転させながら旋回させ、ブラシの毛先5ミリメートルほどをワークに当ててバリを取る。当てる精度が新製品はプラスマイナス0・5ミリメートル。同精度プラスマイナス5ミリメートルなどの競合他社製品と1ケタ異なる。均一なバリ取りで、後工程の塗装の品質なども向上するという。
新製品のブラシ長は約1500ミリメートルと、最大加工幅1000ミリメートルの同社従来品比で約1・5倍。長くて重いと回転時の制御が難しいが、新製品はブラシ部のシャフト大径化、フレームの高剛性化、ブラシの両サイドを保持する独自の両持ち機構採用で、高速回転してもたわまないようにし、均一化した。競合品は、ブラシの片側の端を保持して旋回するタイプが一般的という。
加工時の金型の状態などでバリの出方は変わる。この時の追加工などが簡単に行えるモードや、ブラシ寿命のモニタリングなど、オペレーターを支援する機能も充実させた。