牧野フライス、インターモールド出展 放電加工機の精度2倍
牧野フライス製作所は、加工時の精度を従来比2倍に高めたワイヤ放電加工機を開発した。ピッチ精度はプラスマイナス1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)、真円度は0・75マイクロメートル。主に車用モーターコアの金型向けを想定した。最大ワーク(加工対象物)寸法は1000ミリ×800ミリ×300ミリメートル。18日より発売し、年30台を販売する。
牧野フが開発したのは水加工液を使うワイヤ放電加工機「UP6 H.E.A.T(ヒート)」。精度を高めるため、ベッドの上のテーブルを重心がぶれない固定型にしたほか、機体の温度制御方式を刷新。機体構造物内に温度制御した加工液を循環し、周囲の温度変化の影響を抑える。
また、サーボモーターでワイヤに張力を与える。細かく張力を調整でき、直径0・1ミリメートル以下の細線に対応する。ワイヤをつなぐ自動結線は、これまで困難だった0・7ミリメートル以下の穴を安定的に通せるようにした。従来機はウオータージェット装置で水栓を作って導いていたが、ワイヤを加熱する新方式で実現した。
フィルター交換時の作業性を高めるため、使用した加工液をフィルターの内側に通し、濾過した水を外側に出す方式を採用した。
18―21日にインテックス大阪で開かれる「インターモールド2018(第29回金型加工技術展)」に出品している。