ノリタケ、汎用品を拡販 砥石・研磨布紙2子会社統合
ノリタケカンパニーリミテドは2022年10月をめどに工業機材のBツーC(対消費者)向け汎用品を扱う子会社2社を統合する。オフセット砥石(といし)大手の日本レヂボン(大阪市西区)と研磨布紙のノリタケコーテッドアブレーシブ(愛知県みよし市)の経営資源を集中し、汎用品事業の拡大を狙う。ノリタケが手がける自動車メーカー向け砥石など特注品と同等の事業規模を目指し、工業機材全体の競争力強化につなげる。
統合新会社の詳細は今後詰める。統合後、ノリタケコーテッドアブレーシブの研磨布紙を日本レヂボンが持つ汎用品の販売網を生かして拡販するなど相乗効果を狙う。
また、ノリタケは研磨布紙を手がけるタイの関連会社「サイアムコーテッドアブレーシブ」の子会社化を検討する。現在の出資比率は40%。24年度までに追加出資を検討する。日本レヂボンのタイ子会社「ダイヤレヂボン」との連携を強化し、主に新興国向けで汎用品の拡販につなげる。
汎用品は工業機材事業の売上高のうち35―40%を占める。今後、汎用品を伸ばし、同6割前後の特注品との売上高の割合で半々を目指す。特注品と汎用品を同等の事業規模に拡大することで工業資材全体の競争力を高めたい考え。
ノリタケは14年に工業機材の商品群拡充を狙い、日本レヂボンを子会社化。21年6月に完全子会社化した。