ヤマハ発動機、フィリピン2輪生産倍増 ライン増設し年80万台
ヤマハ発動機は2020年7月をめどに、フィリピンでの2輪車年産能力を2倍の80万台に拡大する。バダンガス州にあるヤマハ発の同国唯一の2輪車工場に約31億円を投じて建屋を増築し、組み立てラインを増設する。経済成長に伴って伸長する現地の2輪車需要に対応する。
増強するのは現地生産子会社のヤマハモーターフィリピン(YMPH)の工場。建屋の延べ床面積を2倍の約4万平方メートルに広げる。同工場では排気量115―125ccの2輪車を生産しており、当面は同国主力車種である同125ccの「ミオ」を増産する。将来は同150cc級モデルの生産も加える計画。
藤沢誠司YMPH取締役は「市場の動向を見ながら、さらなる増産も検討する」とした。また7月に販売店に部品供給を行うスペアパーツセンターと、完成車出荷を担うディストリビューションセンターを工場敷地内で稼働する予定。
大杉亨YMPH社長は「フィリピンは経済成長を背景に総需要が伸びる見込みがある。雇用などの面でも国の発展に貢献できれば」と強調した。