オークマ、台湾に第2工場 低価格旋盤・MC、4割増
オークマは台湾・新北市に旋盤、立型マシニングセンター(MC)を生産する第2工場を建設する。7月に稼働した新工場の隣接地に数年内をめどに設ける。投資額は約20億円の見通し。台湾で生産する低価格旋盤・立型MC「GENOS(ジェノス)」シリーズの月産能力を現状の300台から3―4割引き上げる。需要が伸びる欧米やアジア向けの供給能力を高める。
オークマは現地企業との合弁会社「大同大隈」を1997年に設立し、新北市で生産に乗り出した。老朽化と手狭になったことから工場を移転・新築し、7月に稼働。月産能力は従来比5割増の300台に高まった。
ただ、その工場は計画から稼働まで10年の長期間を要し、その間に世界的な自動化の流れが強まり工作機械需要が当初の想定よりも伸長した。既存工場も「そのうち手狭になるため、もう一つ必要になる」(花木義麿社長)として、第2工場を新設する。既に既存工場の隣接地を確保済みで、詳細な計画を今後まとめる。
また台湾で生産するジェノスシリーズに横型MCを追加することも計画する。立型より大量生産に向く横型をラインアップに加え、世界の多様な需要に対応する考え。生産開始時期は今後詰める。
大同大隈の17年12月期の売上高は120億円。欧州、米国、アジアに、ほぼ均等な比率で輸出する。18年12月期は150億円以上の売上高を見込む。