20年比3割増 1兆2000億円 工作機械 2021年受注総額予測
日本工作機械工業会(日工会)(飯村幸生会長・芝浦機械会長)は1月7日、2021年の年間受注総額が20年(推定)に比べて33.2%増の1兆2000億円になるという見通しを発表した。新型コロナウイルスの影響や各国の通商問題といった不安要素はあるものの、半導体製造装置や自動車関連などの旺盛な需要を背景に、徐々に回復が進むとみる。
内外需の内訳は、内需が4500億円、外需が7500億円。飯村会長は、「新型コロナや各国対立による通商や安全保障面の不安が引き続き足かせとなる可能性があるものの、中国では幅広い業種での好況が継続するほか、新政権による経済政策の効果が期待される日本や米国、欧州やインドなどでも景気改善が進むと思う」と述べた。
業種別では、半導体製造装置関連需要の高まりや自動車関連需要の回復が期待される。飯村会長は、「データセンタ増設、テレワークの普及、巣ごもり需要、次世代携帯端末の製造などが追い風となり半導体製造装置関連需要は高水準で推移する」とし、「また、新車販売の回復を受けてCASEやMaaSへの対応など、多様なテーマを抱える自動車関連需要も外需を中心に回復が進む」と先行きへの期待感を示した。
20年は、19年比26.6%減の9007億円となる見込みで、10年以来10年ぶりに1兆円を下回った。一方で、4‐6月期を底に徐々に回復傾向にあり、12月には前年同月比8.7%増の979億円(速報値)まで持ち直している。日工会は、「(21年は)月を追うごとに、水準が上がっていくのではないかとみている」とする。
ニュースソース:日本産機新聞(https://nihonsanki-shimbun.com/)