スズキ、インドのグジャラート工場が稼働
スズキ㈱はインドの4輪生産子会社、スズキ・モーター・グジャラート(SMG)の敷地内に部品メーカーを誘致する。SMGは、今後のインド自動車市場の伸張及びインドからの輸出拡大に備えて生産能力を確保する為に、スズキとしてはインドでは初めてとなるスズキ100%全額出資の四輪車生産のための新会社で、2014年3月に設立された。
2月に本格稼働した新車両工場近くで物流費のかさむ大物部品を生産する計画で、フタバ産業などが進出を検討している。SMGは2020年代初めに年産75万台規模となる見通し。今後の増産に対応する為、部品メーカーのリスクや投資負担を軽減し、進出を促す。
車両工場の敷地内や隣接地で部品を生産する「オンサイト」と呼ぶ方式で部品メーカーが進出しやすい環境を整える。部品メーカーにとっては投資や工場運営などの面でスズキの支援を得られるのがメリット。フタバは18年秋からボディ部品や排気系部品をオンサイトで生産し全量をSMGに供給する計画。他にも複数メーカーとオンサイトでの進出を検討しているという。
SMGは年産能力25万台の工場で2月に量産開始したばかりだが、すでに第2、第3工場の増設を打ち出し、年産75万台体制を計画。スズキのインド全体の生産能力は225万台規模となる見通し。
この急ピッチな増産計画には品質、コスト競争力がある部品を安定供給できる部品メーカーの進出が不可欠。特にボディ部品やシートなど輸送コストが嵩む大物部品は車両工場近くで生産するメリットが大きい。
マルチ・スズキ社とは別の生産会社とすることで、両社がお互いに切磋琢磨し、インドにおけるスズキ四輪車の生産性および品質を向上させていく。
社名:Suzuki Motor Gujarat Private Limited(スズキ株式会社100%出資)
本社所在地: グジャラート州アーメダバード
工場所在地: グジャラート州ハンサルプール
敷地面積: 640エーカー(260万m2)
生産車種: バレーノ
生産能力: 年間25万台(第一工場)
投資額: 約600億円(第一工場)
約1,000億円(第二工場とエンジン・トランスミッション工場)