三菱マテ、岐阜工場を土日も操業−切削工具の品薄解消
三菱マテリアルは、切削工具を製造する岐阜製作所で土曜日と日曜日の操業を始める。
材料に穴を開けるドリルの販売増加による品薄を解消する。ドリル生産で最大規模のタイ工場が需要の急増分を吸収する役目だが、現地は既に4班3交代のフル操業にあり、国内での増産を決めた。岐阜の土日操業はリーマン・ショックがあった2008年以来、約10年ぶりになる。
夜間も機械を動かし、24時間操業にする。三菱マテリアルは工具の国内製造拠点が主に3カ所あり、岐阜を除いた筑波製作所、明石製作所の2カ所はこれまでも土日操業をしてきた。ドリルの増産を量産工場のタイに振り分ける体制を敷いており、岐阜は平日だけの操業だった。
切削工具は製造業の世界的な繁忙で需要が伸びている。同社は自動車業界向けを中心に、国内外で顧客の事業規模にかかわらず広く販売が好調。
日本機械工具工業会は17年度の生産高見通しを好調だった前期から約5%ほど上乗せの4581億円とした。11月上旬に見通し額を上方修正するものとみられる。