段研用円筒研削盤を開発−立型採用で横幅25%減
工具研削盤に特化する牧野フライス精機は、新たに切削工具の段付き加工を高精度・高能率に施す高精密立形円筒研削盤「DAD」を開発、受注活動をはじめた。
円筒素材の段階で段付き加工(段研削)を行う小径エンドミルやステップドリルなどの切削工具がターゲット。粗研削用と仕上げ研削用の2つの砥石軸を搭載し、高能率な段研を可能にした。各砥石軸には冷却油を循環させ、モーター部などからの熱伝達を抑制、高精度で安定した仕上げを行える。
自動化にも対応。内蔵型ローダを搭載し、長時間の無人運転を可能にした。収納できるワーク本数は径3~7㍉で182本、径8~12㍉で90本、計13~20で42本。また使用するパレットは同社オリジナルの「高機能ロボットローダROBOX」パレットと兼用できるようにした。
専用の加工ソフトも標準装備。各種段付き形状を線や円弧で自由に描け、描いた形式から加工プログラムを生成しマシンに転送する簡単な流れで研削プログラムを作成できる。
ローダやワーク段取りをすべて機械正面で行えるようにするなど操作性にも配慮した。接近性、視認性にも優れる。
砥石軸の回転数は粗砥石が毎分最高8000回転、仕上砥石同1万2000。研削範囲はワーク全長で200㍉まで、径で20㍉まで対応。