清水電設、コーティング受託事業を再編
清水電設工業は、コーティング受託加工事業を再編する。3月末で化学気相成長(CVD)処理を終了し、物理気相成長(PVD)処理に集中する。新たにダイヤモンドライクカーボン(DLC)加工装置を導入し、DLC処理で2018年度に5000万―1億円の売上高を見込む。
コーティング種別に応じた加工体制の見直し、改善を進める。
清水電設工業はDLC加工装置を京都第二工場に導入し、4月に稼働する。投資額は付帯設備を含め約1億5000万円。DLC加工は摺動性や離型性を向上でき、摺動部品や金型などのDLC加工を行う。
これまでもDLC加工は一部受注していたが、新設備導入で量産品の加工を行えるようになる。
コーティング受託加工事業をDLCを含めたPVD加工に集約する。同時に各工場の加工設備、体制を見直し、コーティングの種類によって需要の多い工場に集約する。装置移設とともに、古い装置の改良も行う。
小牧工場を東日本、京都第二工場を西日本の主要工場と位置付ける。東日本地区は仙台工場、西日本地区は九州工場に補完的な役割を持たせる。
CVDコーティング事業は、熱による変形、歪みが生じやすく、求められる寸法精度の確保が難しい。人手による調整が欠かせず、顧客とのやりとりが煩雑だったため、コスト削減や労務改善の観点も考慮し、事業終了を決めた。