日本タングステン、超硬合金コーティングの受け面ローラー メンテ減・3倍連続稼働
日本タングステンは、不織布やフィルムなどを切断するロータリーカッター向けに、表面を超硬合金で覆った受け面ローラーを開発した。温度変化や振動などが原因となる切れ味の低下やチッピング(欠け)などの低減につながる。再研磨などのメンテナンス頻度が減少し、従来の約3倍の連続稼働が可能という。
日本タングステンが開発したのは「CCアンビルロール」。内部は鋼材で表面を超硬合金でコーティングしている。耐摩耗性が高い超硬合金と熱による変形が少ないスチールの特性を組み合わせた。荷重が大きくなる状況でも耐摩耗性を維持でき、温度変化や振動などの外的要因の影響を受けやすい超硬合金の特性を補う。
同社のロータリーカッターは、切刃と受け面のそれぞれのローラーが超硬合金製。受け面が鋼材の場合と比べて耐摩耗性が高く、高速で切断できる。半面、外的要因によって刃先の損傷や切れ味の低下につながるという課題があった。
同社はメンテナンス頻度の減少などに伴うトータルコストの低下を売りに、再研磨拠点から距離のある製造現場を中心にCCアンビルロールの普及を進める。