浅沼技研が小型タイプ 3次元測定機向け精度検証用ゲージ
浅沼技研は、自社製品の3次元測定機精度検証用ゲージの中で最も小さい「クォリティーマスターS」を開発した。小型の3次元測定機向けで、マイクロメートル(マイクロは100万分の1)単位で精度を管理できる。8月発売予定で、価格は50万円(消費税抜き)。月30台の販売を目指す。
中小の製造現場で数多く使用されている小型の3次元測定機に載せて使えるよう、従来機よりも大幅にサイズを小さくした。寸法は直径80ミリ×高さ137ミリメートルで、重さは2・9キログラム。サイズを小さくしたことで価格も下がり、より導入しやすくなった。
応力集中の少ない円筒形状で剛性を確保。材料に温度変化に強く、経年劣化の少ない低熱膨張鋳鉄を採用した。熱膨張係数は1度C当たり1マイクロメートル。小さいものの、スタイラス(測定子)の当たる圧力で動かないだけの重量は確保している。
浅沼技研の「クォリティーマスター」シリーズは、日常的に3次元測定機の精度を点検するためのゲージ。毎日5分、測定データを収集することで、3次元測定機の不具合を早期に発見できる。
同社は、同シリーズの校正事業者として米国立標準技術研究所(NIST)よりNVLAP認定を取得している。そのため同シリーズは海外向け製品の精度保証にも利用できる。今回開発した「同S」も8月に認証取得の予定で、取得後に日米同時発売する。