サンエール、放電加工機向けワイヤ 3層構造で加工高速化
サンエールは、ワイヤカット放電加工機向けワイヤの新製品を発売した。放電効率の高い材料をコーティングし、通常使われる黄銅(真ちゅう)線に比べ加工を21%高速化した。価格は原材料価格によって変動するが、1キログラム当たり1900円前後(消費税抜き)。年間100トンの販売を目指す。
発売した「SPW+ε(SPWプラスイプシロン)」は、銅60%、亜鉛40%の黄銅線を中心部に持ち、亜鉛の割合を徐々に高めた3層のコーティング構造を持つ。これにより加工を高速化しつつ、加工面の粗さは黄銅線と同等程度を確保した。
亜鉛の割合を最適化し、断線しにくくした。ワイヤの真直度も高めたことで、加工機での結線率は95%と、従来のコーティングワイヤに比べ9ポイント高めた。
ワイヤ直径は0・2ミリ、0・25ミリ、0・3ミリメートルの3種類をそろえた。