日産、欧州でディーゼル車撤退へ
日産自動車は欧州でディーゼル車の販売から段階的に撤退する。欧州各国が環境規制を強化していることを受けた措置。新型車に切り替えるタイミングでディーゼル車の設定をなくし、今後は電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の販売に力を入れる。
ディーゼル車はガソリン車に比べ燃費が良く、欧州で普及している。しかし、自動車大手は一斉に脱ディーゼルに動いている。ホンダも欧州の一部車種でディーゼル搭載をやめる。ボルボ・カー(スウェーデン)や仏ルノーなども新しいディーゼルエンジンを開発しない方針を表明している。日産はスポーツ用多目的車(SUV)「キャシュカイ」や小型車「マイクラ」など、欧州で展開する幅広い車種でディーゼル車を設定している。ただ、ディーゼル車は、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)などを大量に排出する。2015年には独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題が発覚し、消費者の間でディーゼル車への不信感が高まった。
英国やフランスが、ガソリン車とディーゼル車の販売を40年までに禁止する方針を表明し、規制強化の動きも拡大。VWなどの欧州メーカーはEVへのシフトを加速させている。
日本メーカーでは、トヨタ自動車も欧州でのディーゼル乗用車の販売から段階的に撤退する。SUBARU(スバル)は欧州などでのディーゼル車販売を20年度をめどに終了する方針。