自動車産業の変革に対応すべく ダイヤモンド工業協会 第32回中部支部総会
ダイヤモンド工業協会中部支部(支部長=北川正樹氏・北川ダイヤモンド工業社長)は、10月5日午後5時30分より名古屋市中区のアパホテル名古屋錦において、第32回総会・懇談会を開催した。会員のメーカー、商社ら28名が出席して情報交換などを行った。
北川大輔北川ダイヤモンド工業製造管理部長の司会進行により、総会では北川支部長が会計報告ならびに監査報告を行い、全会一致で承認された。
北川支部長は挨拶で、出席への御礼を述べた後、「この中部地区は、産業としては自動車関係が圧倒的で、残りがセラミックと航空機。航空機については、当地が日本の50%を占めており、尚且つ活性化している。唯一危惧するのは、国産ジェット旅客機MRJの開発が遅れている。当初は2013年に販売開始の予定が、現在まだ型式証明を得るためにアメリカにてテスト中であり、もう少し遅れるのではないかと思っています。車は、将来的にはEV(電気自動車)への移行が世界的な動き。そのようになった場合の対応も考慮していかなければならないと思っています。景況感は、各指標によるとアベノミクスで成長が続いていると言われますが、悪くはないが良いという実感はない。統計でも、一般の労働者の平均給与はここ4、5年変わっていない。リーマンショック前と比べると給与は年10万円ほど減っている。景気はいいと言いながら、実感が得られない」と述べた。
続いて緒方誠也ノリタケカンパニーリミテド執行役員生産技術部長より業界動向などが報告され「中部地区は、ものづくりが国内で一番盛ん。この基盤を支えているのは、工作機械であり、我々のような工具に負うところが大きいのではないかと思っています。安定して供給する、あるいは、新しい提案をするというのが我々の使命だと考えています。自動車のEV化の流れは業界に大きな変革をもたらします。新しい事業に対して、ダイヤ、CBNの工具を色々な分野で我々は提案すべきだと考えています。この協会は我々工具メーカーと原材料の供給者様、代理店様の集まりです。会員同士の切磋琢磨で互いの発展に尽くしていきたい」と締めくくられた。
武藤隆ダイヤモンド工業協会事務局長の音頭で乾杯、懇談の場となった。
懇談会では中部地方を中心に活動しているジャズヴォーカリスト川鰭祐子(かわばた・ゆうこ)さんのミニライブが開かれたほか、初参加の人による自己紹介もあり親交を深め、花木永典旭ダイヤモンド工業執行役員名古屋支店長の中締めで終了した。
ニュースソース:名古屋機工新聞(http://www.kikou.co.jp/)