ハマツール、工具検品能力を格段に向上 新測定機導入
ハマツールは、受注生産するオリジナル形状工具の検品能力向上のためドイツ・ZOLLER製の光学式工具測定機「genius3s」を約千数百万円投じ、導入した。従来は投影タイプの汎用に近い測定機を使うなど、作業者個人の技能に頼る要素が強かった。導入により「今後は数値化が難しかった刃部分の逃げやねじれなどの状況も正確に把握できる」と、さらなる品質向上に自信をにじませる。
genius3sは、測定機本体、エアコンプレッサー、仕様書プリンターなどで構成。まず測定対象工具(ワーク)のデータをプログラミング後、ワークを測定室内にエアクランプする。
その左右にある2次元(2D)カメラと奥の3次元(3D)カメラで各部位の寸法を自動測定しながら要求寸法と適合させ、精度の可否を素早く判定する仕組み。
これまでは作業者が付き添っていた工具検査が、製品をセットするだけで自動で行えるようになる。
一度、当該工具の測定プログラムを覚え込ませた後はそのデータを呼び出して再利用できるため、「オリジナル形状工具を1本から小規模量産まで手がける当社にとって、有効な省力化ツールとなりうる」(同)。新戦力の活躍に大きな期待を寄せる。