エムケーセラ、ジルコニア製工具販売へ 熱伝導率の低さ生かす
エムケーセラは、ファインセラミックスであるジルコニア製工具の販売に乗り出す。同素材の熱伝導率の低さを生かし、樹脂成形品などに対する加工用としての需要取り込みを狙う。2020年初頭の発売予定で、消費税抜きの価格は工具径1センチメートル程度のエンドミルで1万円以下を目指す。
ボールエンドミル、ドリルもラインアップした。現在、樹脂加工メーカーでさまざまな樹脂素材に対するテスト加工を進めているが、「超硬工具などに比べ、加工面がきれいに仕上がるのが特徴」という。熱伝導率の低さを生かし、接着剤で貼り合わせた積層フィルムや炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などでも、切断面に対する熱変形を抑えられる。
同社は、主にファインセラミックスを利用した切削による部品加工を手がけており、自社製品として工具を手がけるのは初の試み。