中村超硬、ダイヤモンドワイヤ生産から撤退
中村超硬はグループ売上高の45%以上を占めるダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退する。2020年3月期末までの債務超過解消と早期の営業収支黒字化のため、構造改革が不可欠と判断した。今後はダイヤモンドワイヤ生産から、同ワイヤの製造装置販売へと事業モデルの転換を進める。
同ワイヤの生産停止は11月30日を予定。生産設備は技術供与契約を結んだ中国の江蘇三超金剛石工具に売却する。
併せて60人程度の希望退職者を募集する。電子材料スライス周辺事業に従事する社員で、10月1―11日に募集し、12月10日に退職予定。退職者には会社都合扱いの退職金と特別退職金を支給し、再就職を支援する。
同社は19年3月期、ダイヤモンドワイヤの販売価格が約7割下落して業績が悪化し、債務超過に陥った。19年5月に沖縄工場と和泉第2工場の閉鎖を決めるなど財務改善を進めてきた。