宇都宮製作所、全自動の工具研削盤 省スペース・加工時間短縮
宇都宮製作所は、全自動数値制御(NC)工具研削盤「UG―20」を来春にも市場投入する。棒材を一度セットすれば、自動で工具にまで仕上げる。従来機より省スペースで加工時間も短縮し、生産を効率化できる。マシニングセンター(MC)で使うエンドミル製造向けなどで切削工具メーカーを中心に訴求する。価格や販売目標台数は、今後詰めていく。
UG―20は高さ2300ミリ×奥行き2500ミリ×幅2000ミリメートル。加工対象物(ワーク)を削るために使う砥石(といし)と、砥石にクーラント液を供給するノズルの両方を用途に合わせて交換する装置を、従来の研削盤側面から上部に配置することで省スペースを実現した。「ユーザーは複数台装置を導入して生産活動に取り組むことが多い。生産ライン上により多く配置できるようにし、生産の効率化に貢献したい」。
従来機と異なり、砥石とノズルが取り付けられる主軸が前後方向に動きつつ、交換機構も同時に動くため、加工時間の短縮に寄与する。同研削盤では直径2ミリ―20ミリメートルまでの工具を作製できる(全長は250ミリメートルまで)。全自動で工具を作製できる研削盤を求める声が多かったことから開発した。