えのきだ、台湾社と提携 放電加工機を共同開発
えのきだは、台湾の大手放電加工機メーカーの慶鴻機電工業(台中市)と工具研磨向け放電加工機の共同開発、国内販売で業務提携を結んだ。組み立てをえのきだ、放電ユニットと数値制御(NC)装置を慶鴻機電が担当。えのきだのブランドで今春に「全自動万能工具放電加工機 EDMA―1」を国内発売する。ダイヤモンド工具メーカーを中心に拡販する。
えのきだは超硬研磨機、放電加工機などを手がける。慶鴻機電は丸鋸用放電加工機で日本参入を目指していたが、日本での販売に苦戦し実績がない。NC制御関連のソフトウエア開発を強化したいえのきだと、工具研磨向けの放電加工機で豊富な販売実績を持つえのきだの技術を活用し、日本市場に足がかりを築きたい慶鴻機電それぞれの思惑が一致し、業務提携につながった。
日本で今春発売するEDMA―1は多結晶ダイヤモンド(PCD)チップソー、カッターの外周の多様な歯形加工(研磨)や側面加工などを高精度に行う。放電ユニットとNCを慶鴻機電が供給し、これら以外の機械本体をえのきだが製作、実機に組み立てる。販売目標は初年度5台。価格は4000万円(消費税抜き)。両者は今後、2―3カ月のペースで製品を投入し、市場拡大を図る。
慶鴻機電は「CHMER」ブランドで国内外に知名度がある。高精密ワイヤカット機、航空宇宙開発専用深穴開け機などを手がけ、世界35カ所に拠点を持つ。
えのきだは販売実績がない台湾など慶鴻機電のネットワークを活用し、海外販売も視野に入れている。