部品ない古い機械、修理・再生します 三愛機工が新規事業
三愛機工(広島県三原市)は、古い機械の修理・再生事業「サンアイ・ドック」を始めた。2020年中に創業40周年を迎えることもあり、新規事業として取り組む。全体の年間売上高(約1億円)の5%の受注を見込む。
同社は主に三原市周辺の製造業に生産ラインを効率化するための装置、治具の作製などを6000件以上手がけてきた。新事業では既にメーカーもなく、修理用部品もない古い機械を中心にする。長年使い、愛着もある機械であっても部品の摩耗でガタつき、精度に問題が起きたり、食品向けだと衛生面が問題になったりする。
修理・再生事業では改良も加え、入手しやすい部品でメンテナンスを可能にする。機械を修理するとある部分の強度が上がる一方、別の部分に不具合が生じることもある。同社は50―60年前の機械を修理した経験もあり、修理・再生時に機械全体のバランスにも気を配る方針だ。
上中谷社長は「直しながら、完成に近づける。古い機械を修理する怖さであり、面白さでもある」と話す。作業者に話を聞き、製造現場に効率化を提案してきた経験を生かしていく。