ジェイテクト、新工場完成 最高級軸受を初量産
ジェイテクトは、軸受生産子会社のダイベア(大阪府和泉市)の新工場「和泉分工場」を完成し、軸受の国際的な工業規格「DIN620」で国産初となる最高等級「P2」の超高精度軸受「プレシレンス」の量産を始めたと発表した。工作機械のスピンドルや各種精密装置、宇宙関連機器など向けに、2025年に20億円の売り上げを目指す。
DIN620で2級下の「P4」の従来品に比べ、各部品の精度を全面的に見直し回転精度は4倍。転がり表面粗さや動力性能を改良し振動値は2分の1。高窒素ステンレス鋼の採用などで最高回転速度を30%高め、回転トルクは30%低減した。大径セラミックス製玉を採用し寿命は2倍。
搭載したスピンドルは軸の振れ量が毎分3万回転時で従来の半分に当たる1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下で、最高回転速度を35%向上できる。和泉分工場ではP2の1級下の「P4S」の軸受も生産する。