ヤマハ発、4輪車向け電動モーター試作開発受託
ヤマハ発動機は、電気自動車(EV)など4輪車向けの電動モーターユニットを開発し、同ユニットを使ってモーターの試作開発を受託するビジネスを始めたと発表した。エンジン開発で培った鋳造などの加工技術を生かし、小型・軽量化した出力密度の高い電動モーターの試作開発に対応する。国内外の自動車メーカーやEVベンチャーなどモビリティー分野全般に関わる企業に幅広く提案する。
開発したモーターユニットは、永久磁石埋込型同期モーターで、最大出力35キロ―200キロワット、冷却方式は水冷か油冷を選べる。最大出力、冷却方式などの仕様はニーズに合わせて柔軟に対応する。2輪車など各種製品群に対し生産や開発に携わってきた経験を生かし、短期間で試作開発をするという。
自動車各社はEVなどの電動モーターを内製化し量産しているが、ヤマハ発は各社が対応できない少量生産で付加価値の高い試作品の提供を目指す。
モーターの量産化や自社製2輪車への採用は今後検討する。
都内で開いたメディア向けの説明会で、ヤマハ発の原田浩之AM開発統括部業務部長は「4輪車などに使われる高出力のモーターを想定する。試作開発を通じて市場のニーズをとらえモーターのノウハウを蓄積したい」と話した。