中村超硬、ダイヤモンドワイヤ新型機 4本同時に高品位生産
中村超硬は、高品位なダイヤモンドワイヤ(DW)を低コストで生産できる新型DW製造装置「PHX―01」を開発したと発表した。
DW4本の同時生産が可能で、月6000キロメートルの生産能力がある。中国製の代表的なDW製造装置に比べ全長3分の1、全幅約8割とコンパクトながら、1台当たりの生産能力は1・5倍以上と高い。
2列×2系統で4本同時に生産するレイアウトを採用した。生産速度は中国製の製造装置の約2倍となる毎分40メートルで、独自の画像認識装置によるフィードバック制御でDWに固定する砥粒(とりゅう)数を列ごとに自動制御。4本すべてのDWを高品位かつ均質に生産できる。
また、小容量メッキ槽を採用し、ダイヤモンド砥粒使用量を中国製の製造装置の約3分の1と大幅に低減した。
ダイヤモンド砥粒の自動補充機能やメッキ液の給排液機能を搭載し、約9日間(2000キロメートル)の無人運転ができる。素線径30マイクロメートル(マイクロは100万分の1)までと細線化にも対応している。