不二越、速度・精度高めた産ロボ タクトタイム4割短縮
不二越は、既存機に比べタクトタイムを最大43%短縮する産業用ロボット「MZ Fシリーズ」を発売した。高速・小型・軽量が特徴の従来機種「MZシリーズ」に比べ、さらに速度・精度を高めた。可搬質量7キログラムの標準タイプとロングアームタイプ、同10キログラムのロングアームタイプの3機種を用意。価格はオープン。2022年度に7キログラム可搬2機種で1万2000台、10キログラム可搬で2000台の販売を目指す。
製造現場では労働人口減少による人手不足や生産性向上に対応するため、産業用ロボットの活用が加速している。特に電機・電子分野は生産性向上や効率化のニーズが強く、既存機より高速・高精度化したMZ Fシリーズを投入する。
軽量化と高剛性を両立した設計で、クラストップレベルの高速・高精度を実現。可搬質量7キログラムの「MZ07F」は内部構造を最適化し加速・減速性能を大幅に強化した。7キログラムの重さがかかった状態での連続動作時間は、既存機のMZ07の6・9秒に対し、MZ07Fは3・9秒と大幅に時間を短縮する。
同社のロボットの特徴である中空構造を採用し、配線・配管の引き回しを不要にした。周辺との干渉リスクを低減し利便性も向上する。
国際電気標準会議(IEC)が規定する保護等級「IP67」の防塵・防滴機能を備える。クリーン度も、クリーンルームの国際規格「ISO14644―1」で「クラス4」を標準で達成する。
MZ07Fは最大リーチ723ミリメートル、位置繰り返し精度プラスマイナス0・015ミリメートル、本体重量41キログラム。
ロングアームタイプの同07LFは最大リーチ912ミリメートル、位置繰り返し精度プラスマイナス0・02ミリメートル、本体重量43キログラム。可搬質量10キログラムの同10LFは最大リーチ1202ミリメートル、位置繰り返し精度プラスマイナス0・025ミリメートル、本体重量55キログラム。