ホンダ、ブラジルに4輪新工場 来年初頭に稼働
ホンダは4日、稼働開始を延期していたブラジルの4輪車新工場(写真)が2019年初に生産を始めると発表した。投資額は約10億レアル(約319億円)。既存のブラジル工場から完成車生産を移管し、同国での年産能力は12万台と現状維持とする。当初は新工場稼働に伴い同国での年産能力を倍増する計画だった。ブラジルの新車市場に回復の兆しがみえてきたが、ホンダは慎重に投資計画を進める。
ホンダは、ブラジルの生産販売子会社「ホンダオートモーベイス・ド・ブラジル」を通じ、サンパウロ州イチラピーナ市で4輪車の新工場を19年初めに稼働させる。
既存のスマレ工場(サンパウロ州スマレ市)の完成車生産を21年までに移管する。「フィット」「シティ」「WR―V」「HR―V」「シビック」の5車種を手がける。スマレ工場は主にパワートレーン(駆動装置)生産の役割を担う。
ホンダはブラジルで4輪車工場を15年に稼働させる計画を13年に打ち出した。その後、同国の新車市場が厳しくなったことからスタートを延期していた。
当初は新工場での生産を上乗せし、同国での生産能力を12万台から倍増させる計画だったが、スマレ工場からの生産移管する形に変更して生産能力は現状を維持する。最新の生産技術を採用した新工場で効率化や環境負荷低減の効果を見込む。