4つのテーマで振り返る メカトロテックジャパン2017 -2-
2.生産性など向上に寄与 センサ・システムが進歩
モノの「見える化」が進んでいる。
各種センサや独自システムを用いて設備稼働状況や工具・機器の様々な情報を可視化することで、従来発見できなかった課題を見つけ、生産性、品質、コストなどの向上につなげるほか、顧客へのトレーサビリティに役立つ。センサで可視化できる情報は、部品の摩耗、振動、主軸の負荷、潤滑剤の消耗などがあり、情報をグラフや表で可視化する。
DMG森精機は1台の機械に60個のセンサで、スピンドルモータの負荷など様々な情報を可視化。碌々産業は機械主軸、スケール、鋳物にセンサを付け、機械の状態を見える化し、イグスはケーブル保護管にセンサを付け、メンテナンス時期を知らせる「スマートプラスチック」で機械停止を最小限に抑える。三菱電機はロボットに力覚センサを付け、穴位置を検知し、適正な位置修正を行うデモを披露。大昭和精機やZOLLER Japanはツールプリセッタで得た情報を登録し、取得ミス防止や段取り時間短縮に貢献する。
情報を集約し可視化するシステムに力を入れるファナックは稼働監視アプリ「iPMA」などを紹介し、オークマも稼働実績・加工記録を見える化する「ConnectPlan」を披露したほか、ゼネテックは「GC遠隔稼働監視ソリューションシステム」を見せた。モニタリング機能では、日研工作所が円テーブルから温度や振動などの情報を取得する「CNCモニタリングシステム」(参考出品)を、マーポスはセンサで主軸負荷や工具摩耗を常時監視しモニタリングする「Artis」を提案。測定機メーカーの東京精密/カールツァイスは「PiWeb」、ミツトヨは「メジャーリンク」で測定データを一元管理できるネットワークを展示した。ブルーム-ノボテストは「AUTO COMP」を使って機上計測した結果の見える化を披露。
そのほか、ロボットやSMCのエア機器をはじめ、周辺機器の見える化も進んでいる。
つづく
ニュースソース:日本産機新聞(http://nihonsanki-shimbun.com/ )