小型工作機械、車向け低調 4―6月受注38%減
日本精密機械工業会がまとめた2020年4―6月期の小型工作機械受注実績は、前年同期比38・5%減の177億6691万円で、7四半期連続で前年同期実績を下回った。新型コロナウイルスの感染拡大により、自動車産業を中心に顧客の設備投資が冷え込み、営業活動も制約を受けた。
200億円を割り込むのは2四半期連続。4―6月期ベースで比較すると、リーマン・ショック後の09年4―6月期(57億2600万円)に次ぐ低水準となった。中国は回復の兆しが見えるものの、他国の経済活動や米中貿易摩擦の懸念から、今後も先行き不透明な状況が続きそうだ。
機種別では、合計金額の約5割を占める数値制御(NC)小型旋盤が同33・6%減の92億17万円。うち輸出は同22・0%減の76億7216万円だった。輸出比率は同12・4ポイント上昇し、83・4%だった。
NC小型研削盤が同67・4%減の8億3501万円、小型マシニングセンター(MC)が同64・3%減の8億134万円と、それぞれ大幅に落ち込んだ。一方、NC小型フライス盤は同35・6%増の9億4926万円。NC小型工作機械全体では、同39・2%減の144億5667万円となった。
また非NC機を含む輸出総額は、同24・7%減の116億8040万円。輸出比率は同12・0ポイント上昇の65・7%だった。