機械・工具商社の4―9月期、主要9社が増収増益
機械・工具商社主要9社の2018年4―9月期連結決算が出そろった。工作機械や工具の販売増、自動化需要に伴う生産設備機器などがけん引し、全9社が増収、営業増益となった。19年3月期連結業績も人手不足による省人化需要などが続き、8社が増収、営業増益の見通し。ただ、米中貿易摩擦の影響により、設備投資意欲に慎重さが生まれる懸念も出始めている。
山善は自動車業界向け工作機械販売などが伸び、機械事業の国内売上高は前年同期比18.5%増えた。全体の売上高、営業、経常、当期の各利益とも4―9月期として最高を更新。「幅広い産業分野の受注が伸長した」。
ユアサ商事は工作機器や周辺機器の販売を強化し、工業機器部門の売上高は同11.6%増だった。日伝も7月の西日本豪雨など自然災害の影響が一部あったものの生産設備需要は堅調。フルサト工業は、扱いが多い中・小型工作機械は「国内の受注環境は好調だった」。
主力の機械・工具のほか、建築・配管資材も売上高が同12.1%増と業績をけん引した。
19年3月期は鳥羽洋行以外の8社が増収、営業増益の見通し。足元は「10―11月の受注をみると国内は悪い感じはない」(日伝)と底堅さを維持する見込み。一方、米中貿易摩擦の影響で先行きを「やや慎重にみている」(山善)、「半年前より不透明さはある」(フルサト工業)とする声も聞かれる。