4-9月期の新車販売、2年ぶり増 認証不正の反動増
日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した2025年度上期(4―9月期)の新車販売台数は、前年同期比0・5%増の218万54台となり、2年ぶりに増加に転じた。前年同期に認証不正による出荷停止などが影響した反動でプラスとなったが、新型車の投入が少ないことが響いて微増にとどまった。
ブランド別では認証不正からの反動でダイハツ工業が前年同期比28・5%増と伸長したほか、スポーツ多目的車(SUV)「フォレスター」を市場投入したSUBARU(スバル)をはじめ、スズキ、マツダ、三菱自動車などが新型車効果もありプラスとなった。一方で、日産自動車は経年車種のマイナスが響き、同16・5%減だった。
上期の登録車は同1・8%減の137万2331台で2年連続の減少。「前年の認証問題からの反動増があったが、新型車種の導入が少なく、反動増の効果が打ち消された」(自販連)とする。車種別では乗用車が同1・9%減の119万6287台、貨物車が同0・1%減の17万1890台で、いずれも2年連続で減少した。
一方、軽自動車は同4・7%増の80万7723台で、2年ぶりのプラスとなった。ダイハツは認証問題からの反動増に加え、新型「ムーヴ」の投入効果などが寄与した。車種別では乗用車が同5・8%増の62万2543台で2年ぶりの増加。貨物車は同1・0%増の18万5180台で3年ぶりに増加した。
9月単月の登録車は前年同月比3・3%減の26万5391台、軽は同0・9%減の16万2823台でいずれも3カ月連続のマイナスだった。
業界では10月末に開幕する「ジャパンモビリティショー」での需要増を見込んでいる。全軽自協は「物価高で購買意欲の低下が懸念されるが、ダイハツの新型『ムーヴ』が好調で、月内には三菱自動車の新型『デリカミニ』も販売される。市場の活性化に期待したい」としている。