完成車メーカー、国内で生産調整続く 需要減・納入遅れ対応
新型コロナウイルスの感染拡大の影響が日本国内の自動車の生産で続いている。日産自動車は5月下旬に各工場でそれぞれ生産停止日を追加したほか、6月以降も生産停止や調整を継続する。
トヨタ自動車は6月に国内の7工場10ラインを一時停止し、3工場5ラインで2交代勤務(2直)体制を1交代勤務にする。新型コロナに伴う世界的な需要の減少や部品の納入遅れなどに対応する。
日産は追浜工場で5月25日と6月1日の車両生産を停止した。栃木工場は6月は1日から計15日間の生産を停止。子会社の日産自動車九州は6月1―5日の生産を停止し、第2工場では6月8日から計15日間で夜勤の生産を停止する。
トヨタは子会社のトヨタ自動車東日本やグループの日野自動車などを含め車両を生産する全15工場について、6月の各金曜日(4日間)を非稼働日に設定する。ダイハツ工業は国内完成車工場4カ所を6月4日以降にそれぞれ2―8日間、稼働を停止する。
SUBARUは群馬製作所の1直操業を6月19日まで延長。マツダは6月以降すべての国内工場で昼勤務のみの操業を計画するなど生産調整を継続する。
三菱自動車は22日までに水島製作所の稼働を再開した。登録車のラインは昼勤務のみで稼働。軽自動車のラインは昼と夜に勤務する通常稼働に戻したが、海外からの部品調達で不安定な状況が続く。軽は受注も堅調なため挽回生産を検討するが、部品安定調達の見通しが付き次第、「どのように生産を挽回していくかを明確にしたい」とする。