陽工機、研削研究所を開設 テスト加工・設備導入提案
太陽工機は、本社工場内に研削技術研究所を開設した。総額約2億円を投じて最新の同社製研削盤を設置。新たな要素技術・加工技術を研究開発するほか、設備購入を検討するユーザーからのテスト加工の依頼などにも応じる。今後は月4―5件のテスト加工依頼に応じ、提案営業の強化につなげたい考えだ。
研究所は約230平方メートルのスペースに立型研削盤4台と横型研削盤2台を設置。効率的な研削技術の研究や、ユーザーの実機見学、テスト加工の受託などに対応する。同社社員の能力向上のための教育機関としても活用する。
ユーザーは事前に研削盤の加工精度を確認できるメリットがある。太陽工機にとっては納品までのリードタイムや、納品後の機械の立ち上がり時間を短縮する効果が見込める。
従来もテスト加工の要望は受けていたが、専用の研削盤がなかったため月1、2件の実施にとどまっていた。渡辺剛社長は「設備投資したくても(新型コロナウイルス感染症などで)先行き不透明感が強いため二の足を踏むユーザーが多い。研究所は加工精度の情報を事前に提供できるので、投資判断の一つの材料にしてほしい」としている。